ヘンプカー・プロジェクト概要

ヘンプカー

ヘンプカープロジェクトは、2002年にはじまり、2011年から専用車を導入して本格的に稼働しました。
海外から輸入した麻の実から、スクリュー方式の搾油機を使ってオイルを絞ります。10キログラムの麻の実から約2リットルのオイルを搾ることができます。1回濾して不純物を取り除くと燃料として利用できます。その排気ガスは環境と人体に優しく嫌な匂いはありません。
各訪問地で行われるヘンプカー・イベントでは、実際に油を搾って走る様子を公開します。また、全イベントでマルシェ(ヘンプグッズ販売会)があります。

搾油機



ヘンプカーとは?
ヘンプカーと呼ばれるものは、大きく分けて2種類あります。
1. ヘンプの種子や茎から搾った油を燃料として走る車。
2. 車の内装材や外装材にヘンプの茎を使用している車。
このプロジェクトは前者になります。


進化するヘンプカー 

中山康直

今僕たちが動かしているヘンプカーが2013年に進化を迎えました。
それまでは賞味期限切れの食用の麻の実油をメーカーから譲り受けて使っていましたが、搾油機で麻の実を自分たちで搾りながら走ってみたら燃費が良くなりました。さらに種で走る車になったら、ガソリンスタンドではなく、畑と田んぼが燃料スタンドになることに気づいたのです。
そうなると、車の燃料費を農家さんに還元できる。そうしたらその土地が蘇ってくるなと思いました。
ガソリンスタンドで海外から輸入している化石燃料を買ったら、その代金のかなりの部分を税金で持っていかれて、その一部で武器が作られて誰かが死んでいるとしたら、ヘンプカーがこの悪循環が断ち切れることに気づいてしまったのです。
それ以降、日本の地域復興を目的としてヘンプカー・プロジェクトを継続させていただいております。
災害に強い社会づくりは環境とマッチした社会づくりである必要があり、それには地下資源ではなく地上資源を使っていくことです。
ライフラインがストップしてしまったら、ガソリンスタンドで燃料が買えません。食糧も買えません。しかし、麻を栽培していれば自らの畑から絞れば燃料ができるし、その副産物を食べることができるのです。

ヘンプカー・プロジェクト代表クルー 中山康直


ヘンプカーQ&A

ヘンプオイルでどうして車が走るの?
植物油の一種であるヘンプオイルを加工して軽油化します。軽油で動くディーゼル車なら何でも動きます。本企画ではキャンピングカーの燃料として活躍。

軽油との違いはあるの?
軽油に比べて、酸性雨の原因となる硫黄酸化物を出さず、呼吸器障害の原因となる黒煙が3分の1以下と環境に優しい燃料です。

ヘンプカーを走らせるねらいは?
純植物オイルである麻の実油100%で走る車が日本各地を訪れ、石油、石炭、天然ガス、原子力等の枯渇性地下資源エネルギーに代わる再生可能なエネルギーについて、また一般的にほどんど知られていないこの植物の多様性と可能性について、各種メディアを通じたアピールを実施します。

私の街にはヘンプカーは来ないのですか?
ヘンプカーは全国どこへでも行きたいと考えています。ただ、クルーだけでやれるわけではないのて、地元の方の積極的な協力か必要です。
ヘンプカーは一か所だけの立ち寄りでは不効率になるため、一定期間内に日にちを開けず数か所以上をまわって講演とマルシェをさせていただけること、また、その期間の宿泊の手配など段取りをしていただける方がいらっしゃれば、中山さんと直接スケジュールなどの打ち合わせをしていただきます。