マンボウの頑張らない生き方

独特な愛くるしい風貌で水族館の人気者「マンボウ」
とても不器用ですが、マイペースで生きているお魚です。

マンボウ

メスは1度に3億個の卵を産みますが、生存できるのは1,2匹です。
暑さにも寒さにも弱いです。
一緒に居る仲間が死亡すると、ショックで死ぬことがあります。
歯が発達しておらず、食べ物は丸呑みしてしまうので、魚の骨が喉に詰まって死ぬこともあります。

マンボウ

尾びれが無いので泳ぎが下手です。海中を漂っているだけのことが多いです。
泳ぐ時の速度は平均時速1キロ。人間の赤ちゃんのハイハイよりもスローです。

マンボウ

でも、水族館で餌をもらったときには、ちょっとはしゃいで時速7キロぐらいで泳いで餌に飛びつきます。
ただ、ほぼ直進でしか泳げないので、壁に激突してしまうこともあるのです。

マンボウ

海に居るときは体に寄生虫が付きやすいので、
時々日光浴をしながら、海鳥に寄生虫を食べてもらいます。

マンボウ

視界が狭く、ほとんど斜め下しか見えません。
あまり見えない分、きっと、流れに身を任せて海を漂いながら、
まぶたの裏に何か楽しい想いを浮かばせているのでしょう。

マンボウ

それでもマンボウは生きる。
弱くても、泳ぐことが苦手でもいいんです。

(編集室)