福田カレンのエネルギー栄養学

vol.11 神経伝達物質「カンナビノイド」の働き

ヘンプスタイル読者のみなさんはご存知だと思いますが、米国では政府による医療大麻の許認可がどんどん広がっています。新たに医療目的での大麻利用が許可された州で医療に携わる人々は、大麻のどのような成分が、どんな症状に有効なのか、新たに勉強することが必要になりますから、大学が医療従事者のためのカンナビノイド講座を用意し、資格を発行していますし、栽培業者向けの講座もたくさんあります。

実は先日、医療従事者でなくても受けることのできる講座を、私も受講しました。神経伝達物質を含むことから、あらゆる症状に効果のある大麻について、もっとよく知りたかったからです。講座の内容はとても興味深いもので、大変参考になりました。とても一度でお伝えし尽すことはできませんが、今回はほんのさわりだけみなさんにも医療大麻についてご紹介したいと思います(詳しくはフルーツ・オブ・エデンの「光を食べるメタ栄養学講座」でカバーしています)。

■レセプターとリガンド
まず「カンナビノイド」とは、大麻草に含まれる化学物質の総称です。カンナビノイドのうち、約80種類は大麻草に特有のものとされ、その中には神経伝達物質が含まれています。

そして、神経伝達物質とは「細胞膜表面の受容体(レセプター)に作用を及ぼす物質」のことで、「リガンド」と呼ばれます。レセプターとリガンドは「鍵と鍵穴」にたとえられ、あるレセプターと、そのレセプターにぴったり結合するリガンドが出会った場合、細胞の外側から細胞の内側に神経情報が伝わると考えます。既存の医学では、このことを「生体内における情報伝達のしくみである」と考え、カンナビノイドだけではなく、漢方やアーユルヴェーダ、ハーブ、さらに医薬品の効能もすべて、レセプターとリガンドによる鍵と鍵穴のしくみを利用しています。
余談になりますが、エネルギー医学の理論では、レセプターとリガンドによる「物質的な接触」がなくても、振動の共鳴によって情報が伝達されるとしています。

■内因性カンナビノイド
大麻草のカンナビノイドは、私たちの身体にとっては外部からやってきた「部外者」です。その部外者に身体が反応するのは、カンナビノイドとぴったり結合するレセプターが、人体に備わっているからです。つまり、人体にはカンナビノイド同様の働きを持つ神経伝達物質がもともと存在しています。このような、体内にもとから存在するカンナビノイドを「内因性カンナビノイド」といいます。
内因性カンナビノイドは、脳幹以外のほぼすべての場所に存在しています。カンナビノイドの効能がストレスやPTSD,アルツハイマーやてんかん、ガンまで、非常に幅広いのは、脳幹以外のあらゆる場所に作用を及ぼすからです。ちなみに、脳幹が司るのは、呼吸や循環器系(心臓や血管)といった身体の機能です。つまりカンナビノイドは、大量摂取などの不適切な使い方をしたとしても、呼吸や心臓の働きを止めてしまうようなことはありません。マリファナ吸引を原因とする死亡が皆無であるのはこのためです。

■情報の伝達
西洋医学では、身体を手や脚などの部位、内臓、細胞、分子や原子・・と細分化して、ばらばらに考えます。一方の東洋医学は、身体を1つのまとまりととらえ、他の部分との統合性が失われた状態を病気と考えます。
まとまりとしての統合性を保つためには、身体の各部分が他の部分と常に連絡を取り合い、連携して働くことが重要です。しかし何らかの要因によって、ある部分では、他の部分からの連絡が滞ってしまうことがあります。すると、その部分は統合性が低下してしまい、やがて病気の症状となって現れてきます。
情報伝達物質には、この「連絡」、つまり情報のやり取りをサポートする働きがあります。そのため、外部から情報伝達物質を補給することは、肉体の統合性を保つこと、つまり健康に役立つのです。

■CBDオイル
日本でも利用できるカンナビノイドといえば「CBDオイル」です。酩酊作用のあるTHCという成分を含まないため、日本でも合法です。最近は、気軽に購入できる、含有量の少ないCBDオイルもたくさん出回っていますが、代替医療のクリニックでガン患者さんが利用するような商品と比較すると、効果はやはりあいまいです。ちなみに、医療レベルのきちんとしたCBDオイルを摂取すると、身体の中で光がパチパチと爆ぜるような体感があります。このような商品は、文字通り「神経の伝達をサポート」してくれているのだなあと、体感によってわかります。

ヘンプシードのレシピ

私が主宰するフルーツ・オブ・エデンでも、来年から医療レベルのCBDオイルの取り扱いを開始する予定ですが、今回は健康食品店で購入できるヘンプシードのレシピをご紹介したいと思います。たくさんのスーパーフードと組み合わせますので、CBDオイルほどではありませんが、確かな体感があります。ぜひお試しを!

・ヘンプシードの手作りグラノーラ
材料:
① ヘンプシード、チアシード、お好みのナッツ、クコの実やブルーベリーなどのドライフルーツ、ココナッツフレーク、カカオニブ、ビーポーレン、お好みのフルーツ・・・適量
② ブラックハニーもしくはマヌカハニー 大さじ1~2
③ ナッツミルクもしくは豆乳 150ml程度

・作り方
① の材料を混ぜ合わせ、②のハチミツで和え、③の植物性ミルクをかける。
(以下写真)

グラノーラ

(2018.11.17 福田カレン) プロフィール




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