デンマーク人に学ぶ、幸福に生きるキーワード「ヒュッゲ」

コペンハーゲン

デンマークは、2016年幸福度ランキング1位。
「ヒュッゲ」とは、デンマークの文化で、家の中で、家族や友達と心地よい時間を過ごすこと。
このヒュッゲ・ブームを起こしたのが、デンマークに移住したイギリス人ジャーナリスト、ヘレン・ラッセさんの体験記『幸せってなんだっけ?―世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な1年』です。

ラッセルさんは、かつて世界的ファッション誌「マリ・クレール」イギリス版の編集者を務めるキャリアウーマンでしたが、日々の重労働に疲れ、幸せを実感できていませんでした。
ところが、夫の転勤がきっかけとなりデンマークに引っ越したら、本当の幸せに気づいたのです。
彼女はロンドン時代に長年不妊治療に挑んでいましたが、デンマークに移住した後に妊娠し、今では3児の母となっています。


デンマーク人が人生で最も大事にしているのが、家の中で家族や友人と過ごす時間です。
デンマークは物価が高いため、誕生日など特別な日以外はめったに外食はしません。また、デンマークは冬が長く昼が短いため、家で過ごす時間が長いのです。
ヒュッゲにはリラックス効果を高めるためにキャンドルとインテリアが欠かせません。
インテリアはクッションが多いのが特徴です。高いインテリアはあまり買い替えず、季節によってクッションを色々と変えることで、部屋の雰囲気を変えて楽しむのがデンマーク式です。
アメリカ臨床栄養学会誌の発表によると、160人の女性を10日間調べたところ、外食の多い人のほうが家庭でご飯を食べる人よりもストレスが多いことが報告されています。


デンデンマークの勤務時間はだいたい朝8時から夕方4時。仕事が早く終わるため運動系、文科系など様々なクラブ活動があります。ラッセルさんは合唱クラブに入っています。
会員制の高級なものから地域の無料のものまで、国民の90パーセント以上の人が参加し、一人平均3つのクラブをかけもちしています。
また、デンマーク人の53パーセントは移民のサポートや、障碍者の支援などのボランティア活動をしています。人の役に立つことが幸福度を上げるという研究報告もあります。
仕事には上下関係がありますが、このようなコミュニティ活動では誰もが平等で信頼関係が築かれます。
その信頼によってデンマークでは日本では考えられない驚きの習慣があるです。例えば、お母さんがカフェ店の中でくつろいでいる間、赤ちゃんが乗ったベビーカーは外に置きっぱなし。
もうひとつ、デンマークのほとんどの家にはカーテンがないのです。カーテンがなくても信頼関係があるため、ストレスを感じることなく幸せでいられるのです。

幸せってなんだっけ?

『幸せってなんだっけ? 世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な1年』(著:ヘレン・ラッセル、訳:鳴海深雪/CCCメディアハウス)

デンマーク的に暮らす10のコツ
1 信頼する(もっと信頼する)
2 『ヒュッゲ』をする
3 体を使う
4 美に触れる
5 選択肢を減らす
6 誇りを持つ
7 家族を大事にする
8 すべての職業を尊敬する
9 遊ぶ
10 シェアする

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(編集室)