武田邦彦コラム

新型コロナ 今年の冬のカゼの発症者数・死者数は例年よりもかなり少ない

武田邦彦



例年のインフルエンザ
発症者数 約10,000,000人/年
死亡者数 約10,000人/年

2019年3月末時点のインフルエンザ患者数 12,320人
2020年3月末時点のインフルエンザ患者数 2,654人(激減した)
2020年3月末時点の新型コロナウイルス発症者数累計 約2,000人
・・・今年の冬のカゼの発症者数、死亡者数は例年よりもかなり少ない。

日本で新型コロナウイルスの流行が始まってから2カ月が経過し、感染の状態がだいたい分かってきました。
今後、都市封鎖に進むべきなのか、現在のまま自粛のベースにするのか、あるいは緩めて良いのかを考えるために、現在のコロナウイルスの状況を論理的に見て整理してみたいと思います。

風邪はすべてウイルスによって発症します。コロナウイルス以外に、インフルエンザウイルスや、その他様々なウイルスによって風邪をひきます。また、ウイルスは次から次に変異します。流行中にも変異していきます。つまり、ウイルスというものは常に新型です。これら冬の風邪はウイルスの種類に関係なくまとめて考える必要があります。
また、感染数ではなく発病数(症状が出ている患者数)で考えるのがこれまでの社会の規範です。新型コロナウイルスだけを感染しても発病していない人の数でカウントしてしまうとおかしなことになります。

冬の風邪は、日本では毎年約1,000万人が発病し、約1万人ぐらいが死亡します。これまで私たちの社会はこの数を容認してきました。
それに対して、今年の3月末時点で新型コロナウイルスの患者数累計は約2,000人、死者数が約50人です。
つまり、毎年日本人が容認している患者数累計1,000万人に対して今年の新型コロナウイルスの患者数累計は2,000人、死者数は1万人に対して50人ということになります。
したがって、新型コロナウイルスの流行はとてつもなく小さいということになります。

なおかつ、インフルエンザの患者数で言えば、定点観測値で昨年の3月末時点では12,320人だったのに対して今年は2,654人です。
新型コロナウイルスが流行したことによって、従来から流行していたインフルエンザウイルスが活動を弱め、患者数が4.6分の1に減少しているということが言えます。
死亡者数で比較しても、現在のところ例年と比べて4分の1から5分の1です。

多くの人にとって極めて意外なことと思いますが、これが事実です。

毎年、肺炎で13万人ぐらい亡くなります。主に高齢者です。
今のテレビ報道は、病気で死ぬことと、年を取って死ぬことが一緒になってしまっているように思います。

(2020.4.1 武田邦彦) プロフィール

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