アープ・トーマス・オルガ菌による有機栽培とは

近年、土壌微生物の存在を多くの人々が知るようになってきていますが、それが注目されるようになったのはアープ・トーマス博士による取り組みからです。
顕微鏡の発明により微生物の存在が発見されてから、微生物は医療、工業、鉱山などで広く利用されるようになりました。そうして微生物を農業に利用した第一人者が、アープ・トーマス博士でした。

地球上には1万以上の微生物が存在するといわれています。
動物が死に、植物が枯れ、地上に落ちたそれらの残骸の有機物を小さな微生物が分解・消化し、その分子が土中に溶け込んでいく。それを植物が養分として吸収して成育し、育った植物を動物が食べます。その動物が死ねば、また土に還り、微生物がまた働きます。
この自然の循環・輪廻では、土壌微生物に育てられた植物がカギを握っています。
『自然環境農法』とは、そういう生命・自然の原理をふまえ、「化学的に合成された肥料や農薬主体」の農業から、「生態系の原理を重視した微生物活用」の農業へ転換することをいいます。

作物が健全に生育するための基本は土の状態にあります。スプーン1杯の土の中には10億個の微生物が存在すると言われ、微生物の中には善玉菌と悪玉菌がいます。
アープ・トーマス・オルガ菌(ETO菌/トーマス菌)は、善玉菌のみをバランスよく配合した複合菌体です。
アープ・トーマス博士の名は、「人類の健康に生涯を捧げた偉大なる開発者」として、世界中の辞書に刻まれています。

戦後から「楽な農業」を合言葉に、小手先栽培の傾向に走り、目先の収量や収入に一喜一憂して化学肥料をばらまいたり、いたずらに光や熱をコントロールして作物を速成してきた結果、土壌の自然のリズムが壊され、品質の良い作物を収穫することが難しくなってきました。
トーマス菌は、農業の原点に立ち返り、イジメ抜かれた土壌を自然に返すことで、バランスの良い土が蘇生し、天候不順でも動じず、連作障害も少なく、根の深い、健康な作物を生育させることができるのです。

日本は古くから醸造工業において世界をリードする技術を保有してきました。ただし、その原材料の良否は土壌と有機肥料によって決定されるといっても過言ではありません。
油粕、魚類の廃棄物は有機肥料としての素質を持っていますが、それらはバクテリアによって分解され発酵しなければ肥料としての価値はありません。ところが我が国の土壌の75%は化学肥料や農薬を使いすぎたため地力が低下してしまいました。

トーマス菌で作った土は、触れば大小の土の塊が無数に集まった状態になっています。塊といっても、それを手で握ってほんの少し力を加えれば砂のようにほぐれるほど柔らかく、これを団粒構造といいます。
畑に棒を突き刺して、それが簡単に1メートル近くまで入り込んだら、微生物が活動しやすく、また保湿性、排水性、通気性にすぐれた立派な団粒構造の土壌になっていると言えます。
トーマス菌で作った土で育てた作物の根は、毛細根が実に多く、白く、生き生きと伸び揃っています。
このような土から収穫された作物は栄養価に富み、作物本来の香りを強く感じることができます。
そして、このような土には、微生物ばかりではなく、ミミズや昆虫その他の小動物まで棲み付いて、土を耕してくれたり、また植物の養分となる豊富な分泌物を土にもたらしてくれているのです。

トーマス菌は放射菌、窒素固定菌、光合成細菌、土壌有効菌群、ミネラル元素を含有します。
好気性菌・嫌気性菌、60種余りの微生物群からなり、ある種の菌体に偏っていません。
鉱石に付着して生育した、特に生命力のある菌も含有しています。。
微生物には大きく分けて嫌気性(空気が無くても活動する)と、好気性(空気が無ければ活動できない)菌種とに区分されます。土壌の団粒構造を形成するには嫌気性菌種の働きが重要です。
トーマス菌は60%が嫌気性菌種、40%が好気性菌種で組合されていますので、土中深く(約80~100センチ)まで浸入して活動し、約2~3ヶ月で土壌の団粒構造を形成できるのです。

トーマス菌を活用した有機資材

  • トーマスくん
    トーマス菌を活用した有効微生物資材です。
  • 穂宝源
    トーマス菌の餌になります。農業を事業規模で行っている方はトーマスくんと一緒にご使用ください。
  • 海藻源肥
    トーマス菌で熟成させた特殊活性肥料です。