なぜ麻に注目するの


化石燃料文明から植物活用文明へ

石油

これまでの化石燃料文明は、便利で快適な生活を実現させた一方で、地球環境破壊、資源の奪い合いによる紛争と貧困の激化などの様々な問題の原因になってきました。

このまま化石燃料文明が続くならば、生物多様性が失われ、すべての動植物が絶滅してしまう可能性があることが専門家の分析で明らかになっています。

そのため、私たち人類は地下資源を掘り起こすことをやめて、継続再生が可能である「植物」を工業製品の材料やエネルギーに転換することが一つの解決策になると考えられています。

麻の無限の可能性

麻

私たちは、その植物の中でも世界的に注目されている麻(ヘンプ、大麻草ともいう)に大きな期待をかけています。

麻は、熱帯、温帯、冷帯と非常に幅広い気候条件に適応する植物であり、病害虫にも強いため農薬が不要です。
さらにトウモロコシやビートのように水をあまり必要とせず長い根を発達させるので、土壌改良ができるという特性をもちます。
そして、3ヶ月で3~4mまで生育し、少ない投資金額で高い生産が期待できるので、有機農法や輪作に適した作物であると言えます。

私たちの生活において麻の利用価値はとても高く、衣類、建材、食品、化粧品、紙、燃料、医薬品、プラスチック等生活に必要な製品のほとんどをつくることができます。
この麻を積極的に活用することによって、農工商業一体となった地域循環型社会を築けば、健康、環境、医療、経済などのすべての現代社会の問題を解決することができると言っても過言ではありません。

日本の伝統文化の中での麻

鈴紐

特に日本では、麻が縄文時代から栽培され、今でも下駄の鼻緒、麻織物、蚊帳、凧糸、弓弦、茅葺屋根材、漆喰壁、花火の火薬、横綱の綱、七味唐辛子などの日本の文化を支える素材として使われています。

さらに、麻は天照大御神の化身=神として崇め奉られ、昔から神社の鈴縄や注連縄などに使われてきた神聖な植物です。


このように麻は、エコロジー(環境)、エコノミー(経済)、カルチャー(文化)の3つの点から大きく注目されているのです。

【赤星栄志】























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